犬の病気|コンテンツメニュー
下記から興味のあるコンテンツを選んで読んでみてください。
犬のアジソン病は、副腎皮質ホルモンの不足により発症する病気で、別名副腎皮質機能低下症と呼ばれます。
症状としては、風邪に似た症状や多飲多尿、体重の減少などが挙げられます。
アジソン病は治らない病気で、一生涯薬による治療と定期的な検査が必要になります。
私の願い
アジソン病の愛犬と一緒に暮らしている方、アジソン病とわからずに愛犬の体調不良が心配で不安な方へ
私の愛犬もアジソン病で、色々な場面を経験しています。その経験から得た知恵を皆様と共有したく記事を書いています。
アジソン病は治らない病気で、一生涯薬による治療と定期的な検査が必要になります。
動物病院の獣医師の先生と二人三脚で向き合っていかないと行けない病気です。
だから、いつも一緒にいる飼い主さんが、アジソン病の知識を持たなければと考えています。
この記事が少しでも役に立てていただければ幸いです。
目次
犬のアジソン病(別名:副腎皮質機能低下症)とは、副腎皮質ホルモンが不足することで起こる内分泌疾患です。副腎皮質ホルモンには、水分や電解質のバランスを調整するミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)と、ストレスに対応するグルココルチコイド(糖質コルチコイド)があります。その他には性ホルモンがあります。
副腎は、腎臓の上に位置する内分泌器官で、副腎皮質と副腎髄質の2つの部分から構成されます。副腎皮質ホルモンが分泌され、体の水分や塩分のバランスを調整したり、ストレスに対応したり、免疫系を抑制したりする働きがあります。
副腎皮質ホルモンには、副腎皮質ホルモンと副腎髄質ホルモンがあり、副腎皮質からは糖質コルチコイド、ミネラルコルチコイド、性ホルモンなどが分泌されます。副腎髄質からは、カテコールアミンであるアドレナリンやノルアドレナリンが分泌されます。
副腎皮質ホルモンは、下垂体前葉から分泌されるACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の影響で合成が促されます。ACTHの分泌は、視床下部から分泌されるCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)により制御されています。
犬のアジソン病の原因には、副腎の機能異常と下垂体(ACTHの分泌器)、視床下部(CRHの分泌器官)の機能異常が考えられます。
副腎皮質ホルモンが不足するため様々な症状が現れますが、主な症状は「食欲がない、下痢嘔吐、よく水を飲む、おしっこが多い(薄い)、体重の減少、元気がない、身震い」などがあります。
これらの症状は、犬によって異なりますので、疑いがある場合は病院での検査をお勧めします。
アジソン病の犬は、定期的に血液検査や尿検査を受けて、水分や電解質のバランスをチェックする必要があります。
アジソン病は治らない病気で、一生涯薬による治療と定期的な検査が必要になりますが、適切な治療と管理を行えば、普通の犬と同じように元気に暮らすことができます。
犬のアジソン病にかかりやすい犬種は、ビーグルやスタンダード・プードル、コリー、グレート・デーン、ロットワイラー、ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどで、若年から中高齢(平均4歳)の発症が多く、特にメスに多いようです。(わが家の愛犬はオスで6歳で発症)
人間のアジソン病と犬のアジソン病は、原因や症状が異なるため似ているが異なる病気とされています。人間のアジソン病と比べて犬のアジソン病は発症率が高く早期発見と治療が重要です。
犬のアジソン病の所見には、アジソン病とすぐにわかる特徴がなく、重症化して初めて気付くケースが多いようで注意が必要です。下記の症状が愛犬にある場合は、早めに動物病院に相談するといいでしょう。
犬のアジソン病は、ストレスが悪化の要因になるため、様子を見ていると危険なため、早めに動物病院で検査を受けてください。
緊急性の要する場合
こんな症状が愛犬に見られたら、重症の副腎クリーゼ(アジソンクリーゼ)と呼ばれ副腎不全状態に陥っている可能性があります。愛犬の命にかかわるため、放置しないですぐに動物病院を受診しましょう。
犬のアジソン病とは、副腎皮質ホルモンが不足することで起こる内分泌疾患です。
副腎皮質ホルモンには、水分や電解質のバランスを調整するミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)と、ストレスに対応するグルココルチコイドがあります。
犬のアジソン病でミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)が不足すると、体内の水分や電解質のバランスが乱れます。ミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)の働きは、主にナトリウムや塩素などの鉱物質を腎臓で再吸収します。
ミネラルコルチコイド不足になると、ナトリウムや塩素の再吸収の働きが弱り尿中に排出されすぎて、血液中のナトリウム濃度の低下(低ナトリウム血症)や塩素濃度が低下(低塩素血症)します。
低ナトリウム血症や低塩素血症は、血液の浸透圧が低下すると細胞内に水分が移動し、細胞が膨らんだり、血液量が減ったりします。血液量が減ることで、腎臓に血液が十分に行きわたらず腎機能が低下します。
腎機能が低下すると、尿を濃縮する能力が失われ尿が薄くなり、尿から排泄される水分が多くなります。そのため、犬は体内の水分量を補充しようとするために、水を飲む量が増えます。
アジソン病の犬は筋力低下や体重減少、元気がない、食欲がない。身震い、ふらつくを引き起こす理由は、副腎皮質ホルモンの不足によるものです。
主にストレスに対応するグルココルチコイド不足が考えられます。
グルココルチコイドは、糖や脂肪・タンパク質代謝などに関与します。グルココルチコイドが不足すると、血糖値が低下(低血糖)やエネルギー(熱発生)させるために、筋肉や脂肪が分解されたりします。
これにより、筋力低下や体重減少が引き起こされます。
グルココルチコイド不足は、免疫系や炎症反応にも影響を与え、ストレスに対応できなくなり免疫力が低下したり、炎症が慢性化を引き起こします。
グルココルチコイド不足は、消化器の機能障害なども引き起こす可能性があるので下痢や嘔吐にも注意しましょう。(嘔吐は他の症状の一部と考えて嘔吐の回数で判断しない)
これにより、感染症を起こしやすくなる可能性や、関節炎や皮膚炎などを発生する可能性が高くなります。
また、ミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)が不足することで、ナトリウムは再吸収の作用が弱まり体外へ多く排出されますが、カリウムの排泄もうまくできないため、血液中のカリウム濃度が高くなる高カリウム血症になる可能性があります。
カリウムは、心臓や筋肉の収縮に重要な役割を果たしていますが、高カリウム血症で過剰になると逆に心臓や筋肉の機能を低下させます。
高カリウム血症になると、筋力低下やふらつき、徐脈や不整脈、呼吸困難やショック、意識障害や昏睡の状態になる可能性があります。
アジソン病の犬の皮膚の黒ずみ(色素沈着)の原因は、副腎皮質ホルモンの分泌の不足によるものです。副腎皮質ホルモンには、コルチゾール(糖質コルチコイド)やミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)という種類があります。
コルチゾール(糖質コルチコイド)は、ステロイドと呼ばれストレスに対処したり、代謝や免疫を調節する働きがあります。ミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)は、体内の電解質や水分量をコントロールする働きがあります。
※コルチゾールは、グルココルチコイドの一種で糖質コルチコイドとも呼ばれています。副腎皮質ホルモンの分泌は、脳下垂体から出る副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)によってコントロールされています。ACTHは、メラニンという色素と同じ仲間のホルモンで、色素沈着(皮膚の黒ずみ)しやすい部位は、主に皮膚や爪、唇、口腔内などです。
色素沈着(皮膚の黒ずみ)しやすい部位は、日光の当たる部位や摩擦が加わる部位であることが多く、色素沈着を引き起こすホルモンであるACTHの作用を受けやすいからです。また、色素沈着は病気の進行とともに増加する傾向があります。
アジソン病の犬では、副腎皮質ホルモンが不足するため、脳下垂体からACTHが大量に分泌されます。その結果、ACTHの過剰な作用によって、皮膚の黒ずみ(褐色の色素沈着)が起こるのです。
アジソン病の犬の色素沈着(皮膚の黒ずみ)は、病気の特徴的な症状のひとつですが、必ずしもすべての犬に見られるわけではありません。
また、色素沈着(皮膚の黒ずみ)だけではアジソン病と診断できないため、他の症状や血液検査なども必要です。
犬のアジソン病は、原因に基づいて、以下の4つに分類されます。
90%以上の犬のアジソン病がこのタイプで、原因が不明なアジソン病です。原因は不明ですが、自己免疫疾患が関与していると考えられています。確実なメカニズムはまだ解っていません。
薬剤の副作用によって起こるアジソン病で、主にグルココルチコイド製剤の長期投与や高用量投与、突然の投薬中止などが原因となります。
グルココルチコイド製剤とは、長期投与のリスクとは
グルココルチコイドは、炎症を抑える薬の一種で、関節炎、喘息、アレルギーなどを抑えるのに使われます。また、自己免疫疾患の治療にも使用されています。
グルココルチコイドは、体内で自然に作られるホルモン(コルチゾール)を合成した製薬です。コルチゾールは、体のさまざまな機能を正常に保つための重要なホルモンです。例えば以下の機能にかかわります。
グルココルチコイドは、短期の使用なら安全ですが、長期的な投与は、さまざまなリスクを伴います。
副腎皮質に異常があるのではなく、下垂体や視床下部などの視床下部-下垂体-副腎系(HPA軸)の異常で発症したアジソン病です。下垂体腫瘍や脳腫瘍などが原因と言われています。
副腎皮質そのものが破壊されることによって起こります。原因としては、自己免疫性疾患、感染症、腫瘍などがあります。特発性アジソン病と対比して、この病態を二次性アジソン病と呼ぶこともあります。
犬のアジソン病を分類するには、以下の検査が行われます。
a)特発性アジソン病
血液検査でコルチゾールやアルドステロンの値が低く、ACTH刺激試験でコルチゾールの分泌が正常に上昇しない。
b)医原性アジソン病
血液検査でコルチゾールやアルドステロンの値が低く、ACTH刺激試験でコルチゾールの分泌が正常に上昇しない。薬剤の服用歴がある。
c)非原性アジソン病
血液検査でACTHの値が低いこと、または正常範囲であってもコルチゾールの分泌が正常に上昇しない。画像検査で下垂体や視床下部の異常が見られる。
d)原性アジソン病
血液検査でコルチゾールやアルドステロンの値が低く、ACTH刺激試験でコルチゾールの分泌が正常に上昇しない。画像検査で副腎皮質の異常が見られる。
コルチゾールやアルドステロンなどのホルモンの値を測定します。
アジソン病の診断には、血液検査や尿検査が行われます。血液検査では、ナトリウムの血中濃度が低下していることと、カリウムの血中濃度が高くなっていることが確認されます。尿検査では、アルドステロンの値が低くなっていることが確認されます。
アジソン病の犬は、ナトリウムの血中濃度が低下します。正常値は135〜145mEq/Lですが、アジソン病では135mEq/L以下になることがあります。
アジソン病は、副腎皮質の機能が低下することで起こる病気です。副腎皮質は、ナトリウムの再吸収を促進するアルドステロンというホルモンを分泌しています。アジソン病では、アルドステロンの分泌が低下するため、ナトリウムが体内から排出され、血中濃度が低下します。
ナトリウムの血中濃度が低下すると、脱水や低血圧、筋力低下などの症状が現れます。また、カリウムの血中濃度が高くなることで、心臓や筋肉の働きに影響を与えることがあります。
ACTHというホルモンを投与し、コルチゾールの分泌が正常に上昇するかを調べます。
副腎皮質にホルモンの分泌を促すACTHという物質を注射し、その前後の血液中のコルチゾールというホルモンの濃度を測定します。アジソン病の犬では、ACTHの注射後にコルチゾールの濃度が上がらないことが多いです。
副腎皮質や下垂体や視床下部の異常がないかを調べます。
副腎の大きさや形などを観察します。アジソン病の犬では、副腎が小さくなっていることが多いです。 これらの検査により、アジソン病の犬を見分けることができます。
アジソン病の犬の治療法は、大きく分けて2つあります。
アジソンクリーゼは、アジソン病の急性的な悪化状態です。症状は、脱水、低血圧、ショック、意識障害などです。アジソンクリーゼを起こした犬は、早急な治療が必要です。
アジソンクリーゼの治療では、以下の処置が行われます。
アジソン病の慢性的な治療では、副腎皮質ホルモンの補充が行われます。副腎皮質ホルモンは、ミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド)とグルココルチコイド(糖質コルチコイド)の2種類に分けられます。
ミネラルコルチコイド(鉱質コルチコイド):ナトリウムとカリウムのバランスを調整するホルモンです。フルドロコルチゾン酢酸エステル(フロリネフ)という薬が用いられます。
グルココルチコイド(糖質コルチコイド):免疫や代謝を調節するホルモンです。プレドニゾロンやデキサメタゾンなどの薬が用いられます。
アジソン病の慢性的な治療では、フルドロコルチゾン酢酸エステルを毎日内服します。また、症状によっては、グルココルチコイド(糖質コルチコイド)を併用することもあります。
アジソン病の治療は、獣医師の指示に従って、正しく行うことが重要です。また、定期的に血液検査や尿検査を行い、治療の効果を確認する必要があります。
アジソン病の犬の生活には、以下のことに注意する必要があります。
アジソン病の犬は、適切な治療と管理により、通常の犬と同様の生活を送ることができます。
豆知識1
「アジソン病の治療には、アルドステロンの補充が行われます。アルドステロンの補充により、ナトリウムの血中濃度を正常に戻し、症状を改善することができます。」
上記のように記載されていると悩むのですが、一般の方は【アルドステロン=鉱質コルチコイドの代表的なホルモンの一種】と認識しても良いと思います。
豆知識2
「鉱質コルチコイド、ミネラルコルチコイド、アルドステロンの違いは何?」
場合によっては、鉱質コルチコイドとミネラルコルチコイドを区別することがありますが、鉱質コルチコイドとミネラルコルチコイドは、一般的には同じものであると考えられます。
鉱質コルチコイドは、アルドステロンを含む総称であり、アルドステロンは、鉱質コルチコイドの一種であると言えます。
具体的には、鉱質コルチコイドには、アルドステロンのほかに、デオキシコルチコステロンやコルチコステロンなどがあります。これらのホルモンも、ナトリウムやカリウムの排泄を調節する働きがありますが、アルドステロンほど強力ではありません。
アルドステロンは、鉱質コルチコイドの中で最も強力な作用を持つホルモンで、ナトリウムと水分の再吸収を促進し、血圧を維持する働きがあります。また、カリウムの排泄を促進することで、電解質バランスを保つ役割も果たしています。
鉱質コルチコイド(ミネラルコルチコイド)とアルドステロンは、副腎皮質で産生されるステロイドホルモンの一種です。しかし、両者の主な違いは、作用する標的組織と作用の違いにあります。
アジソン病の犬の食事は、血液中の電解質やホルモンのバランスを考えて、適切な食材や量を与えることが大切です。
特に制限はありませんが、塩分の摂り過ぎには注意しましょう。塩分が多いと腎臓に負担をかけて、水分や電解質のバランスが崩れやすくなります。糖分や脂肪分の摂り過ぎは、糖分や脂肪分が多いと血糖値や脂肪代謝に負担を与えます。
アジソン病の犬の食事のポイントは、カリウムの少ない食事とナトリウムが多い食事をすることです。
血液中のカリウム濃度が高くなりやすいので、カリウムが多く含まれる野菜や果物などは与えすぎないようにしましょう。
※カリウムが多い野菜()や果物(スイカ、アポカド、プルーン、バナナ、メロン、キウイ、干しあんずなど)逆に、血液中のナトリウム濃度が低くなりやすいので、ナトリウムが多く含まれる肉類などは積極的に与えましょう。ただし、どちらも与えすぎると体調不良の原因になるので、適度な量にしましょう。
アジソン病の犬は、副腎ホルモンの合成に必要なタンパク質や脂質が不足しがちです。良質なタンパク質や脂質には、ビタミンやω-3脂肪酸などが含まれており、副腎ホルモンの合成を促進してくれます。ささみやサバ、鮭などは良質なタンパク質や脂質を含んでいる食材となります。
アジソン病の犬は、低血糖を起こしやすいので、血糖値を緩やかに上げてくれる低GI値の食材を選びましょう。低GI値の食材としては、野菜やきのこ類、魚介類、肉、玄米ご飯などがあります。
白米やパン、麺類などの高GI値の食材は、血糖値を急激に上げてしまうので、与えすぎないようにしましょう。
アジソン病の犬は、適切な治療と管理を行えば、普通の犬と同じように元気に暮らすことができます。
犬の食事でカリウムの多い野菜は、以下のとおりです。
カリウムは、犬の体内ではナトリウムとバランスを保ち、血圧を調整する役割をしています。また、筋肉の収縮や神経伝達にも関与しています。
しかし、アジソン病や腎臓病の犬は、カリウムを排泄する機能が低下しているため、カリウムの摂り過ぎに注意が必要です。腎臓病の犬にカリウムが多い野菜を与える場合は、量を控えるか、茹でることでカリウムの含有量を減らすことができます。
カリウムの摂り過ぎによる症状としては、嘔吐、下痢、脱水症状、心不全などが挙げられます。
犬に野菜を与える際は、犬の体質や健康状態を考慮して、適切な量を与えるようにしましょう。
犬の食事でナトリウムの多い食品は、以下のとおりです。
ナトリウムは、犬の体内の水分バランスを保ち、神経伝達や筋肉の収縮にも関与しています。しかし、過剰に摂取すると、高血圧や心臓病、腎臓病などのリスクが高まります。
成犬の犬の1日のナトリウムの摂取量の目安は、体重1kgあたり0.08gです。体重5kgの犬の場合は、1日あたり0.4gとなります。
犬の食事でナトリウムの摂り過ぎを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
腎臓病の犬は、ナトリウムの排泄機能が低下しているため、特に注意が必要です。腎臓病の犬にナトリウムの多い食品を与える場合は、量を控えるか、与えないようにしましょう。
犬の食事でナトリウムの摂り過ぎを防ぐことで、犬の健康を守ることができます。
アジソン病の犬は、生涯にわたって鉱質コルチコイドと糖質コルチコイドを投与する必要があります。
投与の際は、必ずかかりつけの獣医師に相談し、適切な指示・監視下で行ってください。
また、定期的に血液検査を受けて、犬の状態をチェックすることが大切です。愛犬の健康に気を配りましょう。
犬のアジソン病の鉱質コルチコイドと糖質コルチコイドを補充するには、錠剤と注射がありますが、どちらが安く効果は変わらないのかを解説します。
鉱質コルチコイドと糖質コルチコイドは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、体内の水分や塩分のバランスや、ストレスに対する耐性などに関係しています。
鉱質コルチコイド製剤には、錠剤と注射があり、錠剤はフロリネフ錠剤で、1日1回または2回、食事と一緒に飲ませます。
注射はパーコーテンVという薬剤で、21〜30日に一度、筋肉注射します 。 糖質コルチコイド製剤には、主に錠剤があります。プレドニゾロンという成分で、1日1回または2回、食事と一緒に飲ませます。
錠剤と注射のどちらが安く効果が良いかというと、一概には言えませんが、以下のような点が考えられます。
錠剤は、注射よりも安く自宅で投与できるメリットがありますが、毎日飲ませる努力が必要で、犬が嫌がって薬だけ残したり、副作用が出たりする可能性があります 。
注射は、錠剤よりも高価で動物病院で投与することになります。1回の注射で効果が長期持続し、副作用が少ないという利点があります 。
犬の体調や性格、飼い主さんの予算などによって、最適な方法を選びましょう。獣医師と相談しながら、愛犬に合った治療法を進めてください。
犬のアジソン病で鉱質コルチコイドを注射で補充するパーコーテンVという薬があります。
パーコーテンVという薬は、健康であれば副腎皮質から分泌される鉱質コルチコイドの代わりになる物質です。
鉱質コルチコイドを補うことで、水分や塩分のバランスが整い、低血圧や高カリウム血症などの症状を起きにくくします。
パーコーテンVの補充する量は、犬の体重や血液中のナトリウムやカリウムの濃度によって決めます。
例えば、初回投与量は犬1kgあたり2.2mgで、25日ごとに筋肉注射します。その後は、投与後14日目と28日目に血液検査をして、ナトリウムやカリウムの数値を確認しながら、用量や投与間隔を調整します。
多くの犬は、体重1kgあたり1.7〜2.2mg(約0.08ml)を21〜30日に一度筋肉注射することで、症状を良好に管理できます。
しかし、個体差があるため、獣医師の指示に従って、必要に応じて用量を増減したり、投与間隔を延ばしたりすることがあります。
パーコーテンVは鉱質コルチコイドのみを補うため、糖質コルチコイドも別途補う必要があります。
フロリネフ錠は、犬のアジソン病の治療に用いられます。
犬のアジソン病は、副腎皮質の機能が低下することで起こる病気です。フロリネフ錠剤は、副腎皮質ホルモンである鉱質コルチコイド(アルドステロン)を補充することで、アジソン病の症状を和らげます。
フロリネフ錠剤の飲み方は、1日1回、食事と一緒に与えますが、飲み忘れないように気を付けましょう。
フロリネフ錠の量は、犬の体重や症状によって異なり、初回投与量は体重1kgあたり0.05mgです。症状に応じて徐々に量を増やしていきます。
その場合は、獣医師の指示に従って、正しい量を与えるようにしましょう。
獣医師の指示に従って、犬の体重に合わせて量を調整します。通常、1日1回、食事の前に投与します。症状が重い場合は、1日2回に分けて投与することもあります。
量の決め方は、犬の体重と症状の程度によって異なります。一般的には、体重1kgあたり0.22mgを1日1回投与します。
症状が重い場合は、体重1kgあたり0.44mgを1日2回投与することもあります。
プレドニゾロン錠は、長期間の服用が必要です。そのため、副作用を予防するために、定期的に血液検査や尿検査を行い、犬の状態と薬の量の確認をする必要があります。
プレドニゾロン錠の副作用も理解しておきましょう。
プレドニゾロン錠剤は、犬のアジソン病の治療に有効な薬ですが、副作用にも注意が必要です。副作用が現れた場合は、すぐに獣医師に相談して指示に従って、適切に使用してください。
犬のアジソン病の症状が重い場合は、プレドニゾロン錠剤を1日2回に分けて投与する理由は、以下の2つが挙げられます。
アジソン病の犬は、副腎皮質から分泌される糖質コルチコイド不足によって、ストレスに対する耐性や血糖値の調節が乱れています。
プレドニゾロン錠剤は、糖質コルチコイド不足を補う薬ですが、1日1回投与した場合では血中濃度が変動しやすくなります。
そのため1日2回に分けて投与することで、血中濃度を一定に保ち症状を安定させることができます。
また、プレドニゾロン錠剤は、副作用のリスク増加、糖尿病のリスク増加などが考えられます。1日2回に分けて投与することで、リスクを軽減することができます。
量の配分は、犬の体重と症状の程度によって決めますが、通常では体重1kgあたり0.22mgを1日2回投与します。症状が重い場合は、体重1kgあたり0.44mgを1日2回投与する場合もあります。
例)私の愛犬のアジソン病の場合のプレドニゾロン錠剤の投与量は、愛犬の体重5.8kg(2024/2月現在)なので、0.22mg×5.8kgで、1日2回(合計1.276mg)ですが、実際は、1錠(1mg)の半分(0.5mg)を1日1回、朝に投与しています。
繰り返しますが、プレドニゾロン錠の投与は、獣医師の指示に従ってください。
フロリネフ錠剤は、副作用として高血圧や浮腫を引き起こすことがあります。また、フロリネフ錠剤を服用している犬は、ストレスや激しい運動を避けましょう。妊娠中の犬には使用しないでください。
プレドニゾロン錠剤は、副作用として多飲多尿、体重増加、食欲増進、脱毛、感染症のリスク増加、糖尿病のリスク増加などが挙げられます。
アジソン病に対する知識や経験が豊富な獣医師に診てもらうことが大切で、アジソン病の診断や治療に慣れている獣医師がいるかどうかを調べましょう。
アジソン病は比較的まれな病気で症状も非特異的なため、コントロールしていかないといけない病気です。また愛犬の体調が悪くなって病院へいっても、見逃されやすい可能性があります。
アジソン病に対する知識や経験が豊富な獣医師に診てもらうことが大切で、アジソン病の診断や治療に慣れている獣医師がいるかどうかを調べましょう。
アジソン病は比較的まれな病気と言われ、症状も非特異的だそうです。一生涯コントロールしていかないといけない病気です。
また、愛犬の体調が悪くなって病院へいっても、見逃されやすい可能性があります。
これは、経験の問題だと思います。体調不良の犬はしゃべれないため、獣医師の得意分野の型にはめて疑って仮説を立てて治療をするからだと思います。
私は、獣医師が悪いのでなく、経験の問題と考えています。
アジソン病は一生涯の投薬が必要な病気です。体調も良くなったり悪くなったりする可能性もあります。
そんな時に、信頼できる獣医師さんと日頃から、愛犬の状態を共有できるようにしておきたいです。
いつも一緒にいる飼い主さんが、アジソン病の病気を理解(勉強)して、不調のサインを見逃さないようにすることが大切です。
検査結果で数値的に異常が無くても、明らかにアジソン病の症状で苦しんでいる愛犬がいるなら、治療の方針を獣医師に提案するぐらいの勇気を持ってください。
毎日一緒にいる飼い主が愛犬を守る強い気持ちが欲しいです。
私の経験から
急に体調が悪くなり病院へ行きましたが、点滴と痛み止め(てんかんの薬)を処方されて帰宅しました。体調は良くならず、翌日に嘔吐してしまい再度病院へ行きました。
血液検査をお願いしてアジソン病の影響があるかを診てもらいましたが、数値はカリウムが低くナトリウムは正常値でした。
アジソン病の影響で今の不調が起きているわけではないという結論になりました。しかし、アジソン病の愛犬と3年以上も一緒にいると、同じような症状が出るときもあり、飼い主的にはアジソン病の原因ではないかと疑いがありました。
また点滴を勧められましたが、断り帰宅してプレドニゾロン錠剤をいつもの倍飲ませたら、すぐに元気になりいつもの愛犬に戻りました。
この病院は、今年から新たに通い始めた動物病院で、アジソン病の薬剤は無かったため、取り寄せてもらい定期的に注射をしてもらっています。この不調になる週の前週にパーコーテンVの注射を打っています。それなのに具合が悪くなるとは予想外でした。(原因は?)
この経験で感じたことは、数値よりも勘も必要なんだなと、飼い主も勉強して知識を高めて、獣医師に詳しく伝えられるようにならなくてはいけないと、この記事を書いたきっかけになっています。
アジソン病の犬のケアやフォローアップがしっかりしているかどうかも大切なことで、アジソン病の犬は生涯にわたって薬の投与や定期的な検査が必要です。
アジソン病の犬はストレスに弱く、時々ぐったりするような症状が出ることもあります。
そんな時に、適切な薬の量や治療方法をアドバイスしてくれて、状態を最適なものに保てるように見守ってくれると飼い主さんは心強いです。
アジソン病の犬に対するケアやフォローアップがしっかりしている動物病院を選ぶことがおすすめです。
情報サイト「Calooペット」を参考にしてください。
アジソン病の犬が薬でコントロールできない場合があります。ストレスが原因であることがありますが、他にも原因が考えられます。
例えば、薬剤の投与量が不足している場合、薬剤の効果が低下している場合、または犬が他の病気を抱えている場合があります。
ただし、ストレスはアジソン病の症状を悪化させる可能性があるため、犬のストレスを軽減することは重要です。
また、犬のアジソン病は、定期的な検査や治療が必要であるため、獣医師の指示に従って適切な治療を行うことが重要です。
アジソン病の犬は、水分や塩分のバランスが崩れやすいです。そのため、食事にも気をつける必要があります。カリウムの多い食品は避けるようにしましょう。
カリウムの多い食品には、バナナやアボカド、トマト、キャベツ、じゃがいもなどがあります。また、塩分の多い食品も避けるようにしましょう。
塩分の多い食品には、加工肉やチーズ、スナック菓子、インスタント食品などがあります。犬にとって適切な水分や塩分の摂取量は、獣医師に相談しましょう。
犬のアジソン病には適切な運動とリラックス法があります。
アジソン病の犬は、脱水症状や電解質異常などの症状があるため、激しい運動は避けるべきです。しかし、適度な運動は、犬の健康と幸福に不可欠です。
アジソン病の犬に適した運動としては、以下のようなものが挙げられます。
運動をするときは、犬の様子をよく観察し、疲れや脱水症状が見られたら、すぐに休ませるようにしましょう。
アジソン病の犬は、ストレスや不安を抱くと、症状が悪化することがあります。そのため、リラックス法を取り入れ、犬が心身ともにリラックスできるようにすることが大切です。
アジソン病の犬におすすめのリラックス法としては、以下のようなものが挙げられます。
犬がリラックスできるような環境を整えてあげることも大切です。
具体的には、以下の点に注意しましょう。
アジソン病の犬は、生涯にわたって副腎皮質ホルモンの補充治療が必要です。しかし、個体差や状態によって、必要な用量や投与間隔は変わります。
そのため、定期的に血液検査を受けて、血中のナトリウムやカリウムなどの電解質やコルチゾールなどのホルモンの濃度をチェックする必要があります。
また、獣医師の指示に従って、必要に応じて用量や投与間隔を調整しましょう。
アジソン病の犬は、ストレスに対する耐性が低く、ショック状態に陥りやすいです。そのため、犬にとってストレスの原因となるような環境やイベントは極力避けるようにしましょう。
例えば、ペットホテルやトリミング、旅行などは犬にとって大きな負担になります。また、犬が恐怖や緊張を感じやすい動物病院では、特に注意する必要があります。
私のようにアジソン病の愛犬と暮らす方々が、不安や心配などを共有して励まし合って、愛犬や飼い主がストレスなく暮らせるようにしていきたいと思います。
私で良かったら、少しでもお力になれれば幸いです。気軽にご連絡下さいませ。
冨澤敏夫が[アジソン病の情報交換]グループを作りました。良かったら参加してください。
参加の場合はこちらアジソン病の情報交換
https://line.me/ti/g/k9sDHXl61k
LINEをインストールし、登録した後に上記リンクをタップして[アジソン病の情報交換]グループに参加することができます。
アジソン病を患った愛犬の闘病記録です。色々なことが不安で心配ですが、同じような境遇の方に参考になれば幸いです。
仕事が忙しく、夕方16時ごろに心の様子がおかしいと母が言いました。時々震えて、ぐったりしていると!
その日は、朝散歩して、ご飯も元気よくたべました。
確かにいつもの心ではない様子に、「これアジソン病の調子悪時に起こる様子」と思い、動物病院へ電話して伺いました。
その根拠は、おしっこが極端に薄い水のような感じで、水をよく飲みぐったりして元気がなく、歩く時は、よろよろふらふら歩いて足に力が入らず不安定な感じでした。
1週間前(2023/11/16)にパーコーテンVを筋肉注射で打っていたので、鉱質コルチコイドは問題がないと思い不思議でした。プレドニゾロン錠剤も定量(1/2)を飲ませていましたから不思議です。
動物病院での診断では、血液検査をしないで問診のみで「腰痛」と疑われ、抗てんかん薬をいただき皮下注射点滴を2本して、様子を見ることにしましたが、変わらずでした。
ご飯は食べましたが、吐いたので翌日に病院へ行きました。
不調から2日後(2023/11/26日曜)に、やはりアジソン病が関係しているかと思い、血液検査を頼みました。
「検査結果では、アジソン病の要因で体調が悪いとはいえない」と言われ、動物病院で預かって静脈点滴をしましょうかと言われましたが、昨日に点滴をしていたので効果はないかなと思い、お断りして様子を見ますと帰宅をしました。
普段から定量のプレドニゾロン錠剤を飲ませていましたが、倍にして飲ませたところ1時間程度で元気になり、いつもの心ちゃんになりました。
このことから、今回の不調はアジソン病が要因で、何らかのストレスが加わったことで、プレドニゾロン錠剤の量が不足したのではないかと予測します。
ストレスが考えられるので、新しい服を不調になった日の朝に着せて散歩に出かけた。また、その日からマウスクリーナーを水に混ぜて飲ませた。
その他で考えられることは、プレドニゾロン錠剤を飲ませ忘れたか。これは、1回程度なら問題ないと獣医師さんは言っていたが、真相はわからないです。
ただ、今回のような不調が来たら、まずプレドニゾロン錠剤をいつもの倍(1錠)飲ませて様子をみるのも良いかと思います。
先月と同じパターンが起こりました。12/14(木曜)にアジソン病の注射をして、1週間すぎの今日(12/22土曜)の午後から調子が悪くなる。
特にストレスになることはなく、季節の変わり目、寒さが影響している可能性があります。部屋温度を上げてみます。
プレドニゾロン錠剤を1/2を17時に飲ませてみましたが、少しいいかなと思いましたが、やっぱり調子が悪く、追加1/2を18時に飲ませて様子を見ています。
合計プレドニゾロン錠剤を1錠飲ませて様子を見ています。
やっぱり1錠飲ませないと回復しないみたいでした。元気になりました。
2023/12/24(日曜日)
少し元気がないため、プレドニゾロン錠剤1/2を8:30に上げました。元気はないけどアジソン病の症状は軽減しているかな?
ただ心の目が一段と見えなくなり、水の位置やご飯の位置を探すしぐさが多くなった。歩き方も力強くなく弱々しい感じです。これは目が見えないから恐々しているのかな?
夜、プレドニゾロン錠剤1/2を18:30に上げました。
元気になっています。良かった。
2023/12/25(月曜日)
今日は元気が良い。プレドニゾロン錠剤1/2を9:00に上げました。
2時に散歩に行き、ご飯の時もいち早く寄ってきて元気そうです。良かった。
夜は、ご飯を勢いよく食べて元気をアピールしてくれました。薬は上げずに様子を見たいと思います。
下記から興味のあるコンテンツを選んで読んでみてください。
冨澤敏夫(とみざわ としお)、1969年12月12日生まれ
資格(国家資格:柔道整復師)
好きな言葉:継続は力なり
特技や趣味:空手、太極拳、健康体操、映画鑑賞、仕事(整体業)、WEB関係
愛読書:原因と結果の法則
好きなアニメ:あしたのジョー、エースをねらえ!