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監修:冨澤敏夫(柔道整復師)

膝蓋骨のズレによる膝の痛みを筋力強化で改善|整体師が解説

膝が痛む原因のひとつに「膝蓋骨(お皿)のズレ」?

膝が痛む原因のひとつに「膝蓋骨(お皿)のズレ」があります。このズレは、膝関節の不安定性によって引き起こされ、やがて膝蓋大腿関節障害(PF障害)へと発展することも。今回は、その原因と、筋力強化によってどのように改善できるかを、整体師の視点から解説します。

 

第1章:なぜ膝の痛みが起こるのか?

膝関節は、太ももの骨(大腿骨)・すねの骨(脛骨)・お皿の骨(膝蓋骨)で構成されています。このうち膝蓋骨は、膝の曲げ伸ばしをスムーズに行う重要な役割を果たします。しかし膝の動きに異常が起こると、膝蓋骨がずれ、膝蓋大腿関節の摩耗や炎症が進行し、痛みを引き起こします。とくに軟骨のすり減りは、初期には自覚が少ないものの、進行すると階段の昇り降りや正座などで強い痛みとなって現れます。

  • 膝関節は大腿骨・脛骨・膝蓋骨から構成され、スムーズな動きを支えています。
    この三つの骨が連携し、靭帯や筋肉とともに膝の屈伸を支える構造です。関節内には軟骨や関節液も存在し、摩擦を防ぎながら衝撃を吸収しています。これらがうまく機能してこそ、日常生活の動作がスムーズに行えます。
  • 膝蓋骨は膝を伸ばす動きに関与し、正しい位置にあることで膝の機能を保っています。
    膝蓋骨は大腿四頭筋の力を効率よく伝える役目があります。正しい軌道を滑ることで、力の伝達効率が上がり、膝への負担も軽減されます。位置がずれると力のバランスが崩れ、痛みの原因となることがあります。
  • 膝蓋大腿関節にズレが生じると、軟骨の摩耗や炎症が起きやすくなります。
    膝蓋骨が外側にズレると、関節面に不均等な圧力が加わり、軟骨の磨耗が進みやすくなります。これが繰り返されると炎症が起き、腫れや痛みとして現れ、やがてPF障害へと発展します。

 

第2章:膝蓋骨のズレと不安定性の関係

膝関節の安定性は、筋力・靭帯・軟部組織によって保たれています。ところが、加齢や運動不足、ケガなどにより筋力が低下すると、膝蓋骨を支える力が弱くなり、外側へずれる傾向が出てきます。このズレが続くと、膝蓋骨が本来の滑走ルートを外れ、膝蓋大腿関節に過剰な圧力がかかることで、PF障害(膝蓋大腿関節障害)を引き起こします。これにより、歩行時や階段動作で膝の前面に痛みを感じやすくなります。

  • 加齢や筋力低下、外傷により膝関節は不安定になります。
    特に大腿四頭筋の衰えが進むと、膝蓋骨を保持する力が弱まり、膝の安定性が損なわれます。また、ケガや靭帯損傷の既往がある場合は、さらに不安定性が増す傾向があります。
  • 不安定になると、膝蓋骨が外側へ引っ張られたり、正しい軌道を外れてしまいます。
    筋力バランスが崩れると、膝蓋骨は外側へ偏位しやすくなります。このズレが起こると、本来の滑走路を外れてしまい、軟骨の片側にばかり圧がかかり痛みを引き起こします。
  • 結果としてPF障害(膝蓋大腿関節障害)が起こり、歩行や階段の昇降で痛みが出やすくなります。
    膝蓋骨のズレが慢性化すると、PF障害という状態になり、特に階段やしゃがむ動作で膝の前面に鋭い痛みが出やすくなります。進行すると運動制限にもつながります。

 

 

第3章:筋力強化がなぜ効果的なのか?

膝蓋骨の正しい位置を維持するには、筋肉のバランスが非常に重要です。特に大腿四頭筋の中でも、内側にある内側広筋がしっかり働くことで、膝蓋骨を内側に引き寄せ、正しい軌道を維持することができます。この筋力が低下すると膝蓋骨が外側へ引かれやすくなり、ズレが悪化してしまいます。したがって、適切な筋力トレーニングにより内側広筋を強化し、膝蓋骨を安定させることが、痛みの予防・改善に非常に効果的です。

  • 大腿四頭筋、特に内側広筋は膝蓋骨を内側に引き寄せ、正しい位置に保つ働きがあります。
    内側広筋は膝の内側から膝蓋骨を安定させる重要な筋肉です。この筋肉がしっかり働くと、膝蓋骨の外側へのズレを防ぎ、膝関節の滑らかな動きをサポートします。
  • 筋肉の働きによって、膝蓋骨の動きをガイドし、ズレを防ぐことが可能です。
    筋肉はただ力を出すだけでなく、関節の動きをコントロールする役割も担っています。膝蓋骨を正しいルートで動かすためには、バランスよく筋肉が使われることが必要です。
  • 正しい筋力バランスを整えることで、膝関節全体の安定性が高まり、負担が減少します。
    筋肉の左右差や前後バランスが整えば、関節に無理な負荷がかからず、摩耗や炎症のリスクも低下します。結果的に膝の痛みを和らげ、再発も防止しやすくなります。

 

 

第4章:実践編|膝の安定性を高める筋トレメニュー

片足で椅子スクワット:

フロントラウンジ|図解と動画|整体師の膝を強くするトレーニング法

膝に負担をかけずに太ももを鍛えられる方法。弱い方の膝に荷重をかけて、反対側には荷重は載せないでバランスを取るために支えるだけにします。

詳しく「椅子スクワットで無理なく簡単に足腰強化|整体師が動画と図解で解説」を参考

レッグエクステンション(自重):

フロントラウンジ|図解と動画|整体師の膝を強くするトレーニング法

座った状態で膝を曲げ位置から伸ばしていきます。膝上の筋肉を意識するために筋肉を把持して行うと効果的です。。

詳しくは「膝の痛みのマッサージのやり方自分で治せる正しい方法解説」を参考

フロントラウンジ:

フロントラウンジ|図解と動画|整体師の膝を強くするトレーニング法

誰でもできるように私が指導するラウンジは、筋力がない方でも無理なく筋力強化ができます。

詳しくは「フロントラウンジ|図解と動画|整体師の膝を強くするトレーニング法」を参考

 

 

第5章:筋トレ以外にできる膝の安定性アップ法

テーピングやサポーターで膝蓋骨のズレを抑える補助が可能です。

テーピングやサポーターで膝蓋骨のズレを抑える補助が可能です。 テーピングや膝用サポーターを使うことで、膝蓋骨の外側へのズレを物理的に抑えることができます。筋力が不足している間の補助や、運動時のサポートとして非常に効果的です。正しい位置に膝蓋骨を導くことで、痛みや負担を軽減できます。

足裏や股関節の柔軟性を保つことで、膝への負担を軽減できます。

足裏や股関節の柔軟性を保つことで、膝への負担を軽減できます。 膝の動きは足首や股関節とも連動しており、これらが硬いと膝への負担が増します。足裏のアーチや股関節の柔軟性を保つことで、動作時の衝撃分散がスムーズになり、膝関節へのストレスが軽減されます。

症状が強い場合は、整体や整形外科での評価もおすすめです。

症状が強い場合は、整体や整形外科での評価もおすすめです。 膝の痛みが長引く場合や悪化している場合は、自己流の対処だけでなく、専門機関での評価を受けることが大切です。関節や筋肉の状態を詳しく調べることで、原因を明確にし、より効果的な治療やリハビリが可能になります。

 

 

まとめ

膝蓋骨の位置ズレや膝関節の不安定性は、膝の痛みの大きな要因です。
しかし、筋力を適切に強化することで、膝の安定性が改善し、痛みの軽減につながります。
無理なく継続できるトレーニングから始め、正しい方法で膝を守りましょう。

 

 

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監修:冨澤敏夫(柔道整復師・整体師)

院長:冨澤敏夫の画像 「10秒かかと上げで足裏の痛みが消える!」(KADOKAW)、ペンギン歩きを治せは「しつこい足の痛みは消える!」(現代書林)のどの書籍があります。雑誌の取材などメディアで紹介されています。

日経ヘルス・健康364、わかさ、PHP出版などから取材を受けて、雑誌の1年間の連載も好評でした。

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