HOME >痛み学、炎症学 >関節の痛みとは、滑液包炎が原因

筆者:冨澤敏夫(柔道整復師)

関節の痛みとは、滑液包炎が原因で長期化すると変形性関節炎になる。

photo関節の基本構造は、骨と骨が関節包・靭帯・筋肉・腱などによって連結していいます。

そして圧力や動きから守るために骨と骨の間には軟骨という緩衝組織があり、さらに適度な関節液で満たされ関節内部の環境を維持しています。

関節の痛みは、関節内部の異常により引き起こされることや、関節付近の靭帯や腱などの組織の問題で引き起こされることから発生します。

関節の痛みとは?

膝・足首・股関節など体重を支える荷重関節と、体重には影響されないが複雑な動きなどで多用する腕・手の関節に起こる痛みです。

痛みの原因には色々ありますが、病的でない関節の痛みなどの症状を説明してい行きます。病的でないとは、化膿性(細菌・ウイルス性)・リウマチ(自己免疫不全)などを言います。整体などの対象外であるため病院へ行きましょう。

関節でどんなことが起こっているのか?

機械的な刺激(例えば、繰り返す屈伸動作、圧迫・軋轢など)が、軟骨のすり減り変性を起こし滑膜を刺激して炎症を引き起こします。滑膜は関節液を分泌する役割があり、滑膜が刺激されることで水腫(水が溜まる)が起こります。

水が溜まると、関節包(関節を包む袋)に陰圧が増して緊張します。普段は柔軟性がありますが、緊張すると柔軟性は低下して関節の曲げ伸ばしの際に痛みや違和感を感じます。

発症からしばらくすると、損傷した組織が修復され発症時の痛み(炎症)は改善していきますが、損傷程度が大きかったり深いと完全に治癒できず、組織変性の状態で慢性痛に移行していきます。

例えば、包丁で手を切った程度なら傷口も分からないぐらい改善しますが、大きく深い傷口は痕も残り、その痕が後々痛痒くなったりするのに似ているかもしれません。

慢性痛に移行すると関節包が線維化して行きます。この状態は血管が増殖して神経線維が増えるので関節の動きも制限され、痛みを感じやすくなり見た目も腫れたような状態が見られます。

関節の痛みを繰り返すことで、変形性関節症に進行するので発症時の適切なケアと再発防止の手を打つことが大切です。

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変形性関節症に進行(悪化)させないために

photo 変形性膝関節症は、自覚症状がある方で推定1000万人いると言われています。X線(レントゲン)で、疑いが確認される予備軍を入れると3000万人と推定されいます。

変形性股関節症のでは、120万人から500万人と言わています。これに足関節や手(肘・手首・肩)などの関節を含めると数は相当増えます。65歳以上の女性では, 腰痛の次に多い不調に関節痛があります。

変形性関節症の原因には、病的な原因を除いて機械的な刺激が考えられます。摩擦・軋轢・衝撃などですが、スポーツ愛好家や選手であれば使えすぎなどが原因になります。(オーバーユース)

一般の方でも、ウォーキングやランニングを急に思い立ち行うと、最初は大丈夫ですが次第に関節に痛みを、覚える方も多いのではないでしょうか。(これもオーバーユース)

私は変形性関節症に、なりやすい方もいると思います。遺伝性や女性ではホルモンバランスなど骨粗鬆症などにも関係していて、親族に同じような疾患の方がいると、発症し康傾向にあります。

だから諦めるのでなく、出来るだけ良い環境を作る努力は必要ではないかと考えています。例えば、筋力を維持する少しの努力や痛みを発症した時の適切なケア法の知識などです。早期ケアはとても大切です。

関節に良い環境・悪い環境とは

これは【悪化=変形の進行】につながる考えです。関節の軟骨がすり減り炎症が起こり、繰り返すことで関節の変形が進行し、これを関節に悪い環境と言っています。人間の身体はどこでも新陳代謝で破壊と再生を繰り返しています。関節の軟骨も新陳代謝で破壊と再生が繰り返されています。このバランスが崩れ破壊が再生を上回る環境が変形を進行させます。逆に、破壊と再生のバランスを維持することを良い環境と考えています。そのためには、軟骨がすり減る原因である圧迫摩擦を軽減させる「何か」を行うことが重要です。その何かとは、私が勧めるセルフケア法です。

 

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目次

  1. 痛みとは
  2. 痛みの分類(原因)、侵害受容器性,神経障害性,中枢性(心因)障害
  3. 痛みの分類(部位)、体性痛と内臓痛
  4. 痛みの分類(時間)、急性痛と慢性痛
  5. 関節の痛みとは

 

監修:冨澤敏夫(柔道整復師・整体師)

慢性痛の湿布 「10秒かかと上げで足裏の痛みが消える!」(KADOKAW)、ペンギン歩きを治せは「しつこい足の痛みは消える!」(現代書林)のどの書籍があります。雑誌の取材などメディアで紹介されています。

日経ヘルス・健康364、わかさ、PHP出版などから取材を受けて、雑誌の1年間の連載も好評でした。

 

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